FP試験問題 老齢年金の問題を解説します

スポンサーリンク



公開日 2021年3月29日 最終更新日 2021年7月18日

FP1級試験の勉強を始めても、出題範囲が広すぎて何から手をつけていいのかわからなかったり、せっかく覚えても忘れてしまい心が折れることってありませんか?

このサイトでは、私が実践し得点が倍増した勉強方法についてご紹介します。

今回はA.分野 ライフプランと資金計画から老齢年金の問題です。

これからFP1級試験を受験する方の参考になると嬉しいです。

老齢年金の計算問題は、FP1級試験の応用編で2021年5月試験から過去6回のうち4回出題されていますので基本となる計算式は完璧に覚えておく必要があります。

老齢年金のポイントは加給年金の支給対象か対象外か。保険料納付済み期間や被保険者期間、経過的加算の月数を数え間違えしないように注意が必要です。

  《問51》 《問52》 《問53》
2021年5月
  1. 老齢基礎年金の計算
  2. 老齢厚生年金の計算
6点
  1. 在職老齢年金の説明
  2. 雇用保険の高年齢求職者給付金の説明
8点
  1. 雇用保険の介護休業給付金の説明
6点
2021年1月
  1. 健康保険の傷病手当金の説明
4点
  1. 障害厚生年金の説明
  2. 障害手当金の説明
8点
  1. 遺族基礎年金の計算
  2. 遺族厚生年金の計算
8点
2020年9月
  1. 公的年金の説明
  2. 公的医療保険の説明
7点
  1. 国民年金基金の説明
  2. 確定拠出年金の個人型年金の説明
7点
  1. 老齢基礎年金と付加年金の合計の計算
  2. 老齢厚生年金の計算
6点
2020年1月
  1. 雇用保険の失業給付の説明
8点
  1. 後期高齢者医療制度の説明
6点
  1. 老齢基礎年金の計算
  2. 老齢厚生年金の計算
6点
2019年9月
  1. 労働者災害補償保険の説明
6点
  1. 公的介護保険の説明
8点
  1. 遺族基礎年金の計算
  2. 遺族厚生年金の計算
6点
2019年5月
  1. 雇用保険の失業給付の説明
8点
  1. 在職老齢年金の計算
6点
  1. 老齢基礎年金の計算
  2. 老齢厚生年金の計算
6点
過去6回の試験で計算問題は4種類しか出題されていない

それでは、過去問を解きながら解説していきます。

老齢年金の問題 2020年1月26日試験 応用編 《問53》

Aさんが、定年退職後もX社の再雇用制度を利用して厚生年金保険の被保険者とし て同社に勤務し、65歳で退職して再就職しない場合、Aさんが原則として65歳から実 際に受給することができる公的年金の老齢給付について、次の①および②に答えなさ い。〔計算過程〕を示し、〈答〉は円単位とすること。また、年金額の端数処理は、円 未満を四捨五入すること。 なお、計算にあたっては、下記の〈条件〉に基づき、年金額は、2019年度価額に基 づいて計算するものとする。また、妻Bさんには、特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)が法定の支給開始年齢から支給されるものとする。

① 老齢基礎年金の年金額はいくらか。

② 老齢厚生年金の年金額(本来水準による価額)はいくらか。

〈条件〉

(1) 厚生年金保険の被保険者期間

・総報酬制導入前の被保険者期間 : 228月

・総報酬制導入後の被保険者期間 : 277月(65歳到達時点)

(2) 平均標準報酬月額および平均標準報酬額 (65歳到達時点、2019年度再評価率による額)

・総報酬制導入前の平均標準報酬月額 : 30万8,000円

・総報酬制導入後の平均標準報酬額 : 49万6,000円

(3) 報酬比例部分の給付乗率 ・総報酬制導入前の乗率 : 1,000分の7.125

・総報酬制導入後の乗率 : 1,000分の5.481

(4) 経過的加算額

1,626円×被保険者期間の月数-□□□円×1961年4月以後で20歳以上60歳未満の 厚生年金保険の被保険者期間の月数÷ 加入可能年数×12

※「□□□」は、問題の性質上、伏せてある。

(5) 加給年金額 39万100円(要件を満たしている場合のみ加算すること)

 

出典:一般社団法人金融財政事情研究会 1級学科試験、1級実技試験(個人資産相談業務) なお、当サイトの管理人は一般社団法人金融財政事情研究会のファイナンシャル・プランニング技能士センター会員のため許諾申請の必要なく試験問題を利用しています。参考:技能検定試験問題の使用について

老齢年金の問題 2020年1月26日試験 応用編 《問53解答と解説》

①老齢基礎年金の年金額

780,100円× 445月 480月 =723,217.7・・・円 → 723,218円(円未満四捨五入)

〈解説〉

  保険料納付済期間の445月の求め方

  228月+277月−60月=445月 または、480月−35月(大学生の期間)

②老齢厚生年金の年金額

・報酬比例部分の額

308,000円× 7.125 1,000 ×228月+496,000円× 5.481 1,000 277月=1,253,391.552円 → 1,253,392円(円未満四捨五入)

・経過的加算額

1,626円×480月−780,100円× 445月 480月 =57,262.2・・・円 → 57,262円(円未満四捨五入)

・老齢厚生年金の年金額
1,253,392円+57,262円=1,310,654円

〈答〉 ① 723,218(円)  ② 1,310,654(円)

解説

 経過的加算額

 定額部分(前半部分)の上限は480月となります。老齢基礎年金相当額(後半部分)は20歳以上60歳未満の厚生年金保険の被保険者期間の月数を用いるため445月(480月−35月)となります。

 加給年金

 Aさんの厚生年金保険の被保険者期間は20年以上あり、妻Bさんは65歳未満で整形維持関係にあるがAさんが65歳時点で、妻Bさんは1963年4月10日生まれなので63歳から被保険者期間20年以上の特別支給の老齢厚生年金を受給しているため加給年金は加算されません。

加給年金とは、厚生年金を受け取っている受給者に扶養している配偶者や子供がいる場合、厚生年金に加算される年金のことです。試験では加給年金額は記載されているので支給対象か対象外かが問われます。要件を整理して覚えましょう。

支給要件は

  • 受給者本人は65歳以上で厚生年金と共済制度等の加入期間の合計が240ヶ月以上ある
  • 配偶者は65歳未満である
  • 配偶者は受給者本人に生計を維持されている(配偶者や子の前年の収入が850万円未満または所得が655万5千円未満)
  • 配偶者は障害年金、または厚生年金と共済制度等の加入期間合計が240ヶ月以上ある老齢年金を受給していない

〈学習のポイント〉

応用編の問題を解く場合は計算過程の記載が不要な問題でも必ずノートに体裁を揃えて書くようにしています。

何回も同じような問題を同じような体裁に揃えて記載することで視覚や体で覚えることもでき、計算ミスを防ぐこともできます。それに丁寧に計算過程を書くことで少しでも部分点のアピールになればとも思います。

私が実際に使っていた用紙です。老齢年金の問題は以下のような計算過程をノートに書いています。

まとめ

老齢年金の計算問題は計算式自体は難しくありませんが、被保険者期間や納付済み期間、繰上げ繰下げの場合や加給年金の要件など細かいところまで整理して覚えましょう。

FP1級試験では「どっちだったかなぁ」と迷う場面が多々あります。何度も繰り返し問題を解き色々なパターンに対応できるようにしましょう。

最後まで諦めずに実力を発揮できるように頑張りましょう!

ご質問やご意見、間違っている箇所等ございましたら、コメント欄、お問い合わせページ、Twitterにてお知らせください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。皆さんのFP1級技能士試験合格を願っています。

実技試験を受験された方、よかったら質問内容を教えていただけませんか?

FP1級実技試験は情報も少なく、受験された方はご苦労されたと思います。
受験経験者の情報が、これから受験する方にとって大変役に立ちます。
・質問された内容
・気をつけたこと
・注意点など
FP1級試験に関することを教えていただけませんか?

※提供いただいた情報は、こちらのサイトで情報発信させていただきます。

受験日を教えてください
質問された内容などをご記入ください(必須)
お名前・ニックネーム

スポンサーリンク



記事の更新をお知らせします

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。
Twitterフォローでも更新通知が届きます。

    Profile  

manabu

   

FP1級技能士、AFP、証券外務員、日商簿記2級。
高校卒業後セガに就職し上京。地元に戻りDTPオペレーターとして印刷会社に就職。
金融機関へ転職しお客様相談やセミナー講師、社員研修を担当。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です