2024年9月8日実施 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験(応用編)過去問解説《問55》

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公開日 2024年12月13日 最終更新日 2024年12月18日

【第2問】 次の設例に基づいて、下記の各問( 《問54》~《問56》 )に答えなさい。

《設 例》

 Aさん(44歳)は、X社株式(東京証券取引所上場銘柄) 、投資信託Yおよび投資信託Zを保有している。現在、X社株式の追加購入を検討しており、十分な余裕資金はあるものの、手元の資金を確保しておくために信用取引を利用したいと考えている。
 そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。

 

〈X社の財務データ等〉 (単位:百万円)

 

〈投資信託Yおよび投資信託Zの実績収益率・標準偏差・相関係数〉

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

技能検定試験問題の使用について 出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1 級学科試験 2024年9月

《問55》
《設例》の〈投資信託Yおよび投資信託Zの実績収益率・標準偏差・相関係数〉に基づいて、次の①および②に答えなさい。
〔計算過程〕を示し、 〈答〉は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入し、 小数点以下第2位までを解答すること。 なお、 シャープ・レシオについては、安全資産利子率を0.10%として計算すること。

① 投資信託Yのシャープ・レシオはいくらか。

② 投資信託Yと投資信託Zを7:3の割合で組み入れたポートフォリオの標準偏差はいくらか。

技能検定試験問題の使用について 出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1 級学科試験 2024年9月

解答解説 問55

〈答〉 ① 1.16 ② 12.17(%)

投資信託Yのシャープ・レシオ

  • シャープ・レシオの計算式
    シャープ・レシオ= ( ポートフォリオの収益率 − 無リスク資産利子率 ) ÷ ポートフォリオの収益率の標準偏差
  • 投資信託Yの実績収益率: 15.20%
  • 標準偏差: 13.00%
  • 安全資産利子率: 0.10%

    ( 15.20% – 0.10% ) ÷ 13.00% = 1.162 

〈答〉 ① 1.16(小数点以下第3位を四捨五入)

投資信託Yと投資信託Z73の割合で組み入れたポートフォリオの標準偏差

  • ポートフォリオの標準偏差の計算式

    Yの割合² ×Yの標準偏差² +Zの割合² ×Zの標準偏差² +2×Yの割合×Zの割合×Yの標準偏差×Zの標準偏差×相関係数

    (Yの割合² ×Yの標準偏差² )+(Zの割合² ×Zの標準偏差² )+(2×Yの割合×Zの割合×Yの標準偏差×Zの標準偏差×相関係数)
  • 投資信託Yの標準偏差 : 13.00%
  • 投資信託Zの標準偏差 : 12.00%
  • 投資信託YとZの相関係数 : 0.80
  • 投資割合 Y : Z = 7 : 3

    ( 0.7² × 13.00² ) + ( 0.3² × 12.00² ) + ( 2 × 0.7 × 0.3 × 13.00 × 12.00 × 0.80 ) = 148.186 

    √148.186=12.17%(小数点以下第3位四捨五入)

〈答〉 ② 12.17(%)(小数点以下第3位を四捨五入)

    Profile  

manabu

   

FP1級技能士、AFP、J-FLEC認定アドバイザー。
日本FP協会 CFP30周年記念プロモーション動画コンテスト 最優秀賞受賞
DTP・Webデザイナー・コンサルタントとして開業や副業のコンサルティング、FP試験のサポートを行っています。
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