和夫さんは現在、個人で事業を営んでいるが、事業が順調であることから従業員の採用や事業の法人化について検討している。そこで、従業員を採用した場合や事業を法人化した場合の厚生年金保険および健康保険の適用について、FPの安西さんに質問をした。厚生年金保険および健康保険の適用に係る下記<資料>の空欄(ア)~(エ)にあてはまる適切な語句を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。
<資料>
[加入義務について] 次の事業所は、厚生年金保険・健康保険の加入が法律で義務づけられています(強制適用事業所)。
[被保険者とは] 厚生年金保険・健康保険では、会社(事業所)単位で適用事業所となり、原則として、その事業所に使用される人はすべて被保険者になります。なお、厚生年金保険は原則として、( イ )に達するまでの加入となります。
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(出所)日本年金機構パンフレットを基に作成
<語群> 1. 3人 4. 100人 7. 65歳 10. 2分の1 |
2. 5人 5. 300人 8. 70歳 11. 3分の2 |
3. 10人 6. 500人 9. 75歳 12. 4分の3 |
FP技能検定の試験問題の利用について 出典:日本FP協会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級実技試験(資産設計提案業務)2023年9月10日
厚生年金保険、健康保険の加入義務と被保険者
(ア)2. 5人
令和4年10月から【法律・会計にかかる業務を行う士業】に該当する個人事業所のうち、常時5人以上の従業員を雇用している事業所は、強制適用事業所となりました。
厚生年金保険の適用事業所となるのは、株式会社などの法人の事業所(事業主のみの場合を含む)です。また、従業員が常時5人以上いる個人の事業所についても、農林漁業、サービス業などの場合を除いて厚生年金保険の適用事業所となります。
(イ)8. 70歳
厚生年金保険に加入している会社、工場、商店、船舶などの適用事業所に常用的に使用される70歳未満の方は、国籍や性別、年金の受給の有無にかかわらず、厚生年金保険の被保険者となります。
(ウ)12. 4分の3
パートタイマー・アルバイト等でも事業所と常用的使用関係にある場合は、被保険者となります。1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している通常の労働者の4分の3以上である方も対象です。
(エ)4. 100人
現在、厚生年金保険の被保険者数が101人以上の企業等で週20時間以上働く短時間労働者は、厚生年金保険・健康保険の加入対象となっています。 この短時間労働者の加入要件がさらに拡大され、令和6年10月から厚生年金保険の被保険者数が51人以上の企業等で働く短時間労働者の社会保険加入が義務化されます。