和夫さんは住宅ローンの繰上げ返済を検討しており、FPの安西さんにシミュレーションを依頼した。下記<住宅ローン>について、借入れから16年が経過した時点(返済回数192回終了後)に、300万円の返済額軽減型の繰上げ返済を行った場合における繰上げ返済後の毎月の返済額(元利合計)として、正しいものはどれか。なお、繰上げ返済のための手数料等については考慮しないこと。また、計算に当たっては、下記の各係数表を乗算で使用し、計算過程で端数が生じた場合は円未満を四捨五入し、解答に当たっては万円未満を切り捨てること。
<住宅ローン>
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<係数表>
[終価係数(1ヵ月用)]
期間 | 2.70% |
14年 | 1.45874 |
16年 | 1.53959 |
30年 | 2.24586 |
[現価係数(1ヵ月用)]
期間 | 2.70% |
14年 | 0.68552 |
16年 | 0.64952 |
30年 | 0.44526 |
[年金終価係数(1ヵ月用)]
期間 | 2.70% |
14年 | 203.88596 |
16年 | 239.81681 |
30年 | 553.71715 |
[年金現価係数(1ヵ月用)]
期間 | 2.70% |
14年 | 139.76821 |
16年 | 155.76689 |
30年 | 246.54977 |
[資本回収係数(1ヵ月用)]
期間 | 2.70% |
14年 | 0.00715 |
16年 | 0.00642 |
30年 | 0.00406 |
[減債基金係数(1ヵ月用)]
期間 | 2.70% |
14年 | 0.00490 |
16年 | 0.00417 |
30年 | 0.00181 |
※係数表の数値は正しいものとする。
FP技能検定の試験問題の利用について 出典:日本FP協会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級実技試験(資産設計提案業務)2023年9月10日
返済額軽減型の住宅ローンの繰上げ返済を行なった場合における繰上返済後の毎月の返済額
答え 3. 12万円
繰上げ返済時点での残債を知ることができれば、資本回収係数により返済額を知ることができます。
終価係数:今、手元にある元本を複利で運用すると、将来、元利合計いくらになるかを計算する
現価係数:一定期間後の目標金額を達成するために、現段階で必要な元本を計算する
年金終価係数:毎年一定額を複利運用しながら積立てた場合に、一定期間後の元利合計がいくらになるかを計算する
減債基金係数:積み立てにより将来の目標金額を達成するために、毎年の積立金額を計算する
資本回収係数:元本を取崩して一定期間均等に受け取ったり返却したりする場合の1回の金額を計算する。借入金の総額から年間の返済金額を計算する
年金現価係数:一定金額を一定の間に均等に受け取るために必要な元本を計算する。年間の返済金額から借入金の総額を計算する
繰上返済後の毎月の返済額を知るには、30年間元利均等返済した場合の毎月返済額と、繰上返済時点での残債を知る必要があります。
この場合、資本回収係数と年金現価係数を使用します。
①30年間元利均等返済した場合の毎月返済額は資本回収係数で求めます。
②繰上返済をしない場合の16年経過した時点での残債を年金現価係数で求めます。
③300万円繰上げ返済した場合の残債
④繰上返済後14年間の毎月返済額を資本回収係数で求めます。
答え 3. 12万円