公開日 2024年8月2日 最終更新日 2024年8月13日
杏さんは、勤務先で加入している企業型確定拠出年金に加え、個人型確定拠出年金(以下「iDeCo」という)の加入を検討しており、iDeCoについてFPの永井さんに質問をした。他の企業年金制度等の加入状況に基づくiDeCoの拠出限度額に関する下記<資料>の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる適切な語句を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。なお、同じ語句を何度選んでもよいこととする。
<資料>
(出所)国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」を基に作成
<語群> 1. 10,000円 4. 23,000円 |
2. 12,000円 5. 55,000円 |
3. 20,000円 |
FP技能検定の試験問題の利用について 出典:日本FP協会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級実技試験(資産設計提案業務)2023年9月10日
企業型確定拠出年金加入者のiDeCoの拠出限度額に関する問題
(ア)2. 12,000円
公務員、またはDBのみに加入している企業等の場合、iDeCoの上限額は12,000円です。
企業型DCとDBに加入している場合は、企業型DCの上限額が27,500円、iDeCoの上限額は12,000円となります。
(イ)4. 23,000円
企業年金がない場合、iDeCoの上限額は23,000円です。
(ウ)3. 20,000円
企業型DCのみに加入している場合は、企業型DCの上限額が55,000円、iDeCoの上限額は20,000円となります。
いままで「企業型DC」に加入している大半の方は「iDeCo」に加入することができませんでしたが、2022年10月からは企業型DCの加入状況に応じてiDeCoに加入することができるようになりました。
2022年10月から併用条件は大幅に緩和されていますが、企業型DCでマッチング拠出をしている場合は、引き続きiDeCoとの併用条件の対象外となります。
確定給付企業年金(DB)には、拠出限度額はありません。しかし、DCに加入する場合、全てのDB掛金は27,500円が上限となります。
2024年12月にも限度額の変更があります
2024年12月には、iDeCoの拠出限度額が公平化されて次のようになります。
加入区分 | 企業型DC等上限額(月額) | iDeCo上限額(月額) | |
第1号被保険者 | – | 68,000円 | |
第2号被保険者(会社員など) | 企業年金なし | – | 23,000円 |
企業型DCのみに加入 | 55,000円 | 20,000円 | |
企業型DCと確定給付企業年金(DB)に加入 | 55,000円-他制度掛金相当額 | ||
確定給付企業年金(DB)のみに加入 | – | ||
第2号被保険者(公務員) | – | ||
第3号被保険者 | – | 23,000円 |
第2号被保険者のiDeCoの上限額が、企業年金がない場合は23,000円、それ以外の場合は20,000円となり、さらに分かりやすくなります。
現在、DBに加入しているために、iDeCoの上限額を12,000円にしているのなら、2024年12月からは掛金を20,000円まで増やすことが可能です。